酸性食品が血液のpHや健康全般に及ぼす影響を理解するには、人体生理学の知識と臨床試験から得られた証拠の両方が役立ちます。
酸塩基の恒常性
酸性仮説の支持者は、食事が血液のpHレベルに影響を与えると主張しています。
しかし、酸塩基の恒常性と呼ばれるプロセスでは、体の緩衝システムが血液のpHをしっかりと調節しています。
緩衝剤の例としては、骨に蓄えられたカルシウムやタンパク質など、体が血流のpH変化に抵抗するメカニズムがあります。
このプロセスには、主に次の2つのメカニズムが関わっています。 酸濃度が高くなると呼吸数が増えます。 これにより、血液中の炭酸が水と二酸化炭素(CO2)に分解されます。
これらの2つのメカニズムは、酸と塩基のバランスをとるのに非常に有効で、食事が血液のpHに影響を与えることはほとんどありません。
この状態はアシドーシスと呼ばれ、組織や体液に酸が蓄積され、放っておくと死に至ることもあります。
臨床試験
アシドーシス仮説の主要な予測の1つは、アルカリ化塩を摂取すると血液の酸性度が直接低下するというものです。
この減少により、体が骨からカルシウムを溶出する必要がなくなり、尿中に排泄される量が減ることになります。
2013年に発表されたレビューによると、初期の研究では、アルカリ塩であるカリウムを摂取すると、尿中のカルシウム量が減少するという結果が得られました。
しかし、後になって、骨から溶け出すカルシウムの量が減ったからといって、尿中のカルシウム量が減ったわけではないことがわかりました。
血液中のカルシウム濃度が低ければ低いほど、尿中にろ過されるカルシウムの量は少なくなります。
このレビューで引用されている他の臨床試験では、アルカリ塩の摂取が骨の健康に役立つかどうかが直接検討されています。
しかしながら、より厳密で長期的な無作為化比較試験(RCT)では、アルカリ化塩の有益性は示されませんでした。
しかしながら、より厳密で長期的なランダム化比較試験(RCT)では、アルカリ塩の効果は認められませんでした。